ABSOMEC GTMカイゼリン
開発秘話
Q&A No.01

ABSOMEC GTMカイゼリン

【 デザインについて 】

Q.「GTM」と旧来の「MH」ではどこがどう違うの?
A.「MH」は3次局面と呼ばれる柔らかい有機的なラインで、鎧装甲をまとった騎士然としたシルエットで描かれていたのに対し、「GTM」は「ツインスイング・オートドライブ」というツインスイング機構により、肘や膝関節など随所にZ型を配することによって人型を外したシルエットで描かれ、異様に大きい拳や垂直断面で構成された各部装甲など、違和感・異形感を感じさせる全く新しいロボットデザインとなりました。
ボークスが世界初立体化する「GTMカイゼリン」は、原作者である永野護氏(以下、永野先生)の「この先何年も最先端を走る全く新しいロボットデザイン」を、全く新しい商品形態のロボット玩具で皆様にお届けしてまいります。余談ですが、このたびの「カイゼリン」立体化プロジェクトを通じて、改めて永野護デザインは立体物を常に視野に入れて描かれているのだなあと実感させられました。「GTM」と「MH」に共通して言える永野護デザインの肝として、「ロボットは自立するものである」という氏の信念を立体物で証明する醍醐味を味わうことができるのも、F.S.S.造形に携わる者全ての「やり甲斐」に繋がっているのだと思います。

【 機構について 】

Q.「ABSOMEC(アブソメック=絶対機構)」って何?
A.造形師の感性を総動員してあらゆるデザインを立体具現化する「絶対領域」と対を成す、どんな動きでもデザインを損ねることなく再現可能な「絶対的な機構」のことです。また、ボークス/造形村が培ってきた様々なノウハウの集大成でもあります。
従来とは全く異なるアプローチで、理想とする動き、デザインから着想し、機構を構築することで、デザインと機構の両立を実現します。まさに全く新しいロボットで「GTM」の複雑怪奇なツインスイング間接機構にうってつけといえるでしょう。
Q.「GTM」の「ツインスイング・オートドライブ」が再現されているって本当?
A.「ツインスイング・オートドライブ」は、「GTM」の動力源である「ハーモイド・システム」が生み出した高出力エネルギーを受けてGTM本体を効率よく駆動させる機構で、「Z型」にセットされた各部関節は「ツインスイング間接(オフセット関節)」と呼ばれ、電磁エネルギーによってスイングスライドする。
通常の人間の球体関節や機械の回転軸運動とは全く異なる特徴的な動きを、「AB-SOMEC」を採用することで完全再現。レール上の関節部に沿ってスライド可動するだけでなく、「ねじれ」方向にもスイング可動が可能です。大胆なポージングの際にもこの「ねじれ」構造が重要な役割を果たし、設置面積の少ないヒール構造でもしっかりと重心を保ちます。人間でいう軟骨や筋繊維などによってしなる四肢のような動きと役割で負荷を吸収させ、ともすれば人間よりも人間らしい躍動感あふれるポージングを実現します。
これぞまさに永野護デザインの真骨頂。従来の軸可動やポールジョイントで再現されたロボット玩具では絶対に味わえない未知の領域を存分に味わえます。
ABSOMEC GTMカイゼリン

【 仕様について 】

Q.なぜ組み立てキットでもなく完成品トイでもない「半完成品」なの?
A.昨今の技術の進歩もあいまって、模型やガレージキットと呼ばれる組み立てキットは日々進化を遂げています。特に模型では、接着剤や塗料などの溶剤を使わずとも、比較的容易に塗装済み完成品と見紛うばかりの状態で組み上げられるほどの進化を遂げました。そしてもちろん、キャラクターデザインそのものもより洗練され、常に進化しています。その反面、パーツの複雑化も進み、きちんと仕上げようと思うと途端に塗装や工作の難易度が上がり、「買ったはいいけど完成できない」「どうせ完成できないから買うのをためらう」という現象が進みました。そんな中、組み立てるドキドキワクワク感を味わいながら、完成させる悦びを一人でも多くのお客様に味わっていただきたいという永野先生の想いを受け、複雑な機構を内包する部位はある程度完成された状態のユニットで構成され、模型やガレージキットなどで使用する専用の用品工具や高度な技術を一切必要とせず、100円ショップでも手に入るドライバー1本でどなたでも簡単に組み上げられる「半完成品」という仕様でのお届けとなりました。常に立体物での具現化を意識してデザインされた最新の永野護メカを、ぜひその手で最後まで完成させていただければ幸いです。

【 取扱い方法について 】

Q.「イージーアッセンブル」というほど組み立ては本当に簡単ですか?
A.はい、模型初心者の方でもどこにでもある精密ドライバー1本で、簡単に組み立てられます。例えばニッパーや接着剤、ゲート処理や塗装など、通常の模型やガレージキットに必要な知識や技術、専用の用品工具等は一切不要です。どなたでも完成まで楽しみながらたどり着けるように組み立て説明書にも徹底的にこだわりました。開封からパーツ確認、組み立て工程のみならず、GTM特有のツインスイング間接機構を存分に楽しむための遊び方マニュアルからポージング指南まで。模型であろうと完成品であろうと「こんな説明書いまだかつて見たこともない!」と驚き、つい永久保存したくなるようなものを目指しました。(余談ですが、説明書の充実さは永野先生のお墨付きです!)
その説明書に沿って丁寧に作業を進めていただければ、模型初心者の方であれば大体30分程度で組み上がります。模型を組んだこともない方でも1~2時間もあれば無事完成できるでしょう。
Q.完成品トイは遊んでいるうちに関節部とかがヘタってくるんだけど大丈夫?
A.玩具である以上ある程度は経年劣化も生じますが、一般的な完成品トイとの違いは、楽器などのようにユーザー自らが、修理目的だけでなく楽しみ方や使い勝手に合わせてチューニングが可能という点です。肩周りから腕部、腹部蛇腹構造、股関節、脚周りなど、基本構造となる各ユニットにはチューニング機能が搭載されており、組み立て時と同じドライバーでいつでも調整可能です。
これにより、ポージング時の関節の動きやすさも思いのままに調整できるだけでなく、遊んでいるうちに、または経年劣化によって緩んだ関節部を締め直して渋みを復活させることができ、逆に保管時に緩めておけばある程度未然に防げます。車や楽器のように愛でながら大切に扱っていただければ、いつまでも末永く楽しんでいただけるよう最大限配慮しました。
ABSOMEC GTMカイゼリン

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