女神の剣リリアンティン（胸像）

女神の剣リリアンティン

エリス城内の高塔から、リリアンティンは霧に包まれた谷を見守っていた。
彼女の鎧は夜明けの最初の光をかすかに反射している。人々にとって、彼女は女神の剣であり、城の守護者であり、王家に誓った守護者である。
しかし彼女にとってそれは義務以上のものであり、自身の存在の一部とも言える、決して砕けぬ絆であった。

塔からはエルフの王女イスリルが日の出を見ている姿がよく見えた。
リリアンティンは何世紀にもわたって築かれた絆のもと彼女を守っており、近寄る脅威を決して見逃さない。

巷ではリリアンティンの揺るぎない決意と、戦闘における比類なき技量が語られていた。
彼女の外見は神秘的な美しさを持っていたが、決して繊細な花ではなかった。
彼女はパラディンであり、務めは彼女の人生であり、決して崩れぬ忠誠心があった。
彼女が息をする限り、王女や城に危害が及ぶことは決してなかった。